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2021.11.22

金型交換 技術者インタビューvol.3「技術継承とチームプレー」
金型交換 技術者インタビューvol.3「技術継承とチームプレー」

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金型交換 技術者インタビューvol.1「金型交換とは?」
金型交換 技術者インタビューvol.2「細部のこだわりが精度を上げる」

 

――実際の製造現場を見ると、アライ化成さんでは、経験を通して培われた「人」の技術力と「機械」の特性、どちらも能力を最大限生かし、うまく両立されている印象を受けました。

 

単純な作業は機械化し、ミリ単位の調整や改善といった感覚的・創造的な業務は人が担う。人と機械それぞれの特性に合わせて業務を棲み分けすることで、生産性・正確性が保たれるのではないかと思います。

「人」の育成でいうと、当社にはインジェクションとストレッチブローの2種類の成型機がありますが、人によって技術が偏ることがないよう、全員が全ての成型機を扱えるように、2種類の成型機の操作をジョブローテーションで回すようにしています。

 

――金型交換は、手作業での数ミリ単位の調整など、細かく感覚的な部分もあると思います。そのような技術を新入社員にどのように継承しているのですか?

ひとつの小さなミスが事故につながるため、技術の習得は、精度はもちろん、安全面からも非常に重要です。

新入社員の方は、はじめはベテランの方と一緒に作業し、やり忘れや漏れがないかなどチェックします。徐々に色々覚えてもらい、「1人でできるようになってきたな」という段階になってはじめて任せます。

実際に手を動かし現場で得た経験や知識が、技術者にとって一番の財産だと思っています。

 

――新入社員教育で気をつけていることはありますか?

相手の立場になって考えることを意識しています。未経験の方に対してつい専門用語を多用してしまうことなどがありますが、理解が完全でない状態のままどんどん先に進めてしまうことがないよう、新入社員それぞれの知識量や理解度を表情や反応から推察し、それに合わせた伝え方をするように心がけています。

 

――入社後は具体的にどのような業務から始めるのでしょうか?

新入社員の皆さんには、期間を決めて技術的な目標を設定しています。半年で「キャップ成型機の金型交換をマスター」、次の半年で「ボトル成型機の金型交換をマスター」と段階的に経験を積みながら技術習得を目指します。

 

入社2年目の若手社員も金型交換に携わっていますが、周りの人の動きを見ながら迅速に次にやるべきことを判断し行動するのが得意な人、成型条件をどのように調整したら良いのかを自分の頭でじっくり考え実行するのが得意な人など、得意分野は様々です。皆さん、教えたことを貪欲に吸収し、失敗を恐れず挑戦する姿勢が成長につながっていると感じます。

また、現場では社員全員が当事者意識を持ち、トップダウンではなくボトムアップで現場を活性化することを目標に、役割やリーダーが決められています。

 

 

――全員が意識して現場を活性化させているのですね。

当社は小ロット・多品種の取り扱いなので、金型交換の頻度が高いです。そのなかで正確にスピーディーな金型交換を実現できているのは、連携プレーをするための社員の意識が醸成されているからだと思います。

金型交換は技術も必要ですし、大変な作業ですが、数人で連携し常にコミュニケーションを取りながら作業しているので、大変さよりも楽しさ、おもしろさの方が大きいです。

チームプレイだからこそできる精度と達成感は、金型交換の一番の醍醐味です。

 

社員全員で築き上げてきた人材育成の風土とチームプレーが、正確・迅速な金型交換につながり、アライ化成のモノづくりを支えています。